このため、平成22年度に、教育研究機能の充実強化とキャンパスの継承・発展を図りながら、将来を見据えたキャンパス全体の整備を行うため、学内関係者と外部の有識者や学生・卒業生の代表等による「愛知県立芸術大学施設整備ビジョン検討会」が県立芸術大学に設置され、整備の基本方針等の検討を行い、『愛知県立芸術大学施設整備ビジョン報告書』(以下「ビジョン報告書」という。)をとりまとめました。
今回のマスタープランは、ビジョン報告書で示された方向性に基づき、芸術大学のキャンパス全体の具体的な整備方法や優先順序等について、愛知県立公立大学法人が『愛知県立芸術大学キャンパスマスタープラン2011』としてとりまとめたものです。
キャンパスマスタープラン2011の報告書はこちら
1 キャンパスマスタープラン2011の基本目標
- ビジョン報告書における基本方針の具体化をする。
<ビジョン報告書での基本方針>
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- 計画期間は、平成24年度から概ね10年間とする。
- 整備目標とする建物面積は、国の算出基準と東京藝術大学の例を参考に必要面積を算出。
2 自然
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キャンパスの自然環境の成り立ちと現況を把握するとともに、豊かな自然環境の中に立地している意義を再考し、芸術教育の質の向上につなげるため、計画的に重要種の保全や里山整備を行う。
3 施設
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既存建築環境の継承、安全性の確保、快適性、機能性の向上を両立させる施設計画を目指し、既存建物は改修し建築として使用し続けることを原則とする。
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新たに建設する建物は、視覚構造・間の空間の継承発展を図り、既存建物との調和を目指す。
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施設へのアクセス、駐車場、歩道、セキュリティーに配慮したキャンパス計画とする。
- キャンパスの景観に寄与するインフラストラクチャーの整備と、新しいエネルギーシステムの導入検討や環境負荷の軽減に配慮したキャンパス計画とする。
4 整備順位とスケジュール
- 老朽化、耐震性能など安全性の確保及び施設の用途として教育研究施設の整備を最優先とする。
- 円滑に改修・増築するため、新築する施設を優先的に整備し、用途が移転した後の施設を改修・増築する施設の一時的代替施設として活用する。
- 主な施設の整備順位は、新築、改修、増築の区分ごとに、整備ローテーションを考慮して定める。
【主な施設の整備順位の考え方】※各期は、概ね3~4年を想定
区 分
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第1期
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第2期
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第3期
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耐震改修
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講義棟 体育館
旧音楽学部棟 デザイン棟
美術学部棟 大工房棟・研究室棟
閲覧室棟 芸術資料館
大学会館 管理棟
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新 築
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新デザイン棟 新彫刻棟 新日本画棟
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新芸術資料館
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工房倉庫
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改 修
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旧音楽学部棟始め4棟
閲覧室棟 講義棟 体育館
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美術学部アトリエ棟
美術学部棟 研究室棟
デザイン棟 管理棟
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総合研究棟(3棟) 大工房棟
アトリエ棟 基礎デッサン棟
工場作業棟 芸術資料館
旧音楽学部棟始め4棟
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増 築
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大学会館 油画教員研究室棟
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陶磁棟
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5 管理体制
- マスタープラン2011を実施するため、教育研究環境・自然環境・建築環境を総合的に評価・調整し、キャンパス利用計画として策定する。また、キャンパスの中長期の管理・保全計画を策定するとともに、管理・保全体制を整備する。
6 今後の施設整備の進め方
- 今後は、県においてこのマスタープランの内容を踏まえた芸術大学全体施設整備計画が策定される予定となっております。
7 キャンパスマスタープラン2011作成委員会
①委員
愛知県立芸術大学
- 施設整備委員長 長谷 髙史(※)
- 美術学部長 細川 修
- 音楽学部長 戸山 俊樹
- 美術学部准教授 水津 功
- 美術学部准教授 倉地 久
- 音楽学部教授 福本 泰之
- 音楽学部准教授 掛谷 勇三
- 事務局長 竹内 弘明
愛知県公立大学法人
- 次長兼総務部長 長谷川 好喜
有識者
- 名古屋大学大学院教授 谷口 元
- 東京大学名誉教授 香山 壽夫
- DOCOMOMO Japan 幹事長 兼松 紘一郎
愛知県(オブザーバー)
- 県民生活部学事振興課長 青木 幹晴
- 建設部建築担当局公共建築課長 鈴木 雄二
②作成委員会の開催状況
- 第1回(9/9) 検討事項の確認
- 第2回(11/9) 骨子(案)検討
- 第3回(1/19) 県民等からの意見検討他
- 第4回(3/8) まとめ
③議事要旨