1 現キャンパスの評価と継承
現キャンパスは、中央の広場とそれを囲む建物群が「キャンパスのコア」として存在しており、最も重要な場所です。また、美術と音楽をつなげている軸や、建物群によって生成される「間の空間」が互いにネットワークを形成しています。現キャンパスを継承しながら整備していくにあたっては、次の点に留意する必要があります。
- 中央の広場を囲む建物群の意匠的特徴、配置などの変更は避ける。
- 音楽と美術の東西をつなぐ軸を、今後も継承発展させていく。
- 新たな空間を造るときは、「間の空間」のネットワークにつなげる。
2 キャンパスの整備方針
現キャンパスの評価を踏まえ、教育研究活動の充実強化や今後の発展のために必要な整備の方向性及び価値あるキャンパスの建物の群を継承していくための方針を定めました。
基本方針
- 大学の教育研究活動の推進に貢献する環境づくりに努める。
- 教育研究活動の高度化・多様化・国際化など、大学の発展に対応できる環境とする。
- 自然環境に配慮するとともに、価値あるキャンパスや建物群のあり方を継承し、地域に開かれた大学とする。
建物の整備方針
- キャンパスのコアを囲む建物群は改修を原則とし、適宜、用途変更して活用する。
- 機能・面積が不足する場合は、キャンパスの景観と自然環境に配慮し、増築や改築・新築する。
- 整備にあたっては、耐震性能の確保とバリアフリー化を図る。
キャンパスの保全方針
- 中長期のキャンパス保全計画を策定し、適切な維持管理に努める。
- 教育研究活動の変化に対応していくため、キャンパスの利用形態を継続的に見直す。
- 植生調査等によりキャンパス内の生態系を把握し、自然と共生したキャンパスづくりを行う。
3 今後の施設整備の進め方
「キャンパスの整備方針」に基づきながら、施設整備の全体計画(キャンパスマスタープラン)を策定し、計画的な整備を行っていきます。キャンパスマスタープランの策定にあたっては、設計や建築に関する専門家を加えた組織を設置して、検討を行います。また、教員や学生等の意見も反映させていきます。
4 施設整備ビジョン検討会委員
愛知県立芸術大学
- 学長 磯見輝夫(※)
- 美術学部長・施設整備委員長 長谷 髙史
- 音楽学部長 戸山 俊樹
- 芸術教育・学生支援センター長 細川 修
- 芸術創造センター長 天野 武子
- 芸術情報センター長 寺井 尚行
- 芸術資料館長 山本 富章
- 音楽学部施設整備委員長 福本 泰之
- 美術学部施設整備委員長 水津 功
- 事務局長 竹内 弘明
愛知県公立大学法人
- 理事兼事務局長 金田 礼市
- 事務局次長 山田 正勝
有識者
- 奥村設計所(原設計者) 奥村 昭雄
- 東京大学名誉教授 香山 壽夫
- 名古屋大学大学院教授 谷口 元
- 日本建築学会東海支部長 堀越 哲美(名古屋工業大学教授)
- DOCOMOMO Japan 西澤 泰彦(名古屋大学准教授)
- 芸大美術学部同窓会長 江口 倫郎
- 芸大音楽学部同窓会長 菰田 勝
- 芸大後援会長 森 克人
- 芸大学生自治会委員長 横山 太郎(美術学部3年)
愛知県(オブザーバー)
- 県民生活部学事振興課長 長谷川 好喜
- 建設部建築担当局公共建築課長 鈴木 雄二